目次
※このように考える方は必読です!
- どのように子どもを叱るのかわからない。
- 子どもってどういうときに叱ればいいの?
こんにちは!幼児教育科学研究所の曽根です。
今回は、子どもの叱り方とタイミングについて説明します。
ルールをつくる
0-3歳のルールは?

- 危ないことをしたとき(子どもの身に危険があるとき)
- 他人に迷惑をかけたとき
0-3歳のあいだは、上記2点を叱る基準にしましょう。
逆に言うと、上記以外のことでは叱らず、促すことを意識してください。
例えば、子どもがダラダラしていても、叱らずにきちんと作業を終えられるように促しましょう。
このルールは必ず保護者のみなさんで共有してください。
保護者によってルールが異なると、子どもは困惑してしまいます。
4-6歳のルールは?

- 公共のルールを守らなかったとき
0-3歳の子どもは善悪の区別をすることが難しいですが、4-6歳以降は社会性を身につける必要性も生まれてきます。
そのため、公共のルールを守らなかったときに叱るという項目を増やしましょう。
子どもだから仕方ないとは思わず、子どもを1人の人格者として、保護者の価値観に基づき、叱ってあげてください。
どのように叱ればいいの?
叱ることよりも、気をそらさせることを心がけましょう

ルールを守れなかった場合でも、まずは極力叱らないようにしましょう。
特に、0-3歳の子どもは善悪の区別がつかないうえ、叱られる理由を理解できません。
例えば、犬を殴る場合には、子どもの体を運んで違うことに興味を持たせましょう。
口だけで注意をするのではなく、保護者がアクションを取ることが大切です。
このように叱りましょう

- 行動の直後に行う
- 子どもの目線に合わせ、諭すように理由を説明し、行動内容を叱る
- 30-60秒以内に終える
- 褒めてあげる
叱る必要が出てきたときは、このように叱りましょう。
大事なのは上記の4点です。
行動の直後に叱ることで、子どもはなぜ叱られているのかを理解します。
きちんと理由を説明することで、子どもは自分が叱られることに理由があることを理解します。
短時間で叱ることで、叱られている行動と理由をリンクさせることができます。
最後に褒めてもらえることで、子どもは親の話を聞いてくれるようになります。
言葉を理解していない年齢であっても、必ず理由を説明するようにしましょう。
このような叱り方は厳禁です
怒鳴る

突発的に子どもに危険がある際に、思わず大きな声を上げて怒鳴ってしまうことがあります。
しかしながら、それ以外のケースでは怒鳴らないようにしてください。
あなたが怒鳴って叱ることで、子どもも何かを解決しようとするときに、怒鳴って解決をするようになります。
子ども同士で怒鳴ることが多い子は、家でも怒鳴られているケースです。
長時間叱る

長時間叱られていると、なぜ自分がここまで叱られているのかがわからなくなります。
また、過去にも叱られた話を持ち出されると、「自分はダメな存在なんだ」と自己否定をしたり、保護者から愛されていないのでは、と不安になる可能性があります。


みなさん、一度は言ったことがあるのではないでしょうか。
たくさん伝えたいという気持ちもわかりますが、基本的には30-60秒以内に叱ることを心がけましょう。
よくあるケース
子どもが噛み付いてくる(暴力をふるってくる)ことがあります
子どもが自分に噛み付いてくるのは、どのようなときが多いですか?
私の知る限りでは、子どもが保護者から注目をあびたい場合です。
スマホをいじっているとき、家事をしているとき、下の子どもの世話をしているとき etc…
多くのケースでは、暴力や噛み付きをしたいのではなく、保護者に注目して欲しいという欲求から行動に移っている場合が多いです。
そのため、改善するには下記のプロセスを踏みます。
- 噛み付かれても無視をする
- 噛み付かない日は褒めてあげる
まず、欲求が満たされないことを教えるため、噛み付かれても無視をします。
噛み付かない日があれば、たくさん褒めてあげましょう。
このプロセスを踏むことで、早くて3日、大体1週間程度で改善が見られます。
噛み付きが落ち着いてきたら、褒める回数を少なくしてください。
友達のお菓子やおもちゃを奪ってしまいます
まずは、奪った直後に叱りましょう。
しかし、このケースは叱るだけでは改善が難しいため、下記のように促しましょう。
改善が難しい理由は、子どもは自分が満たされていないと、他人に優しくすることができないからです。
例えば、お菓子を食べきれないほど子どもに与えてあげましょう。
子どもが食べきれなくなったとき、保護者に渡すよう促しましょう。
おもちゃを選ぶ場合は、選択しなかったものを保護者に渡すよう促しましょう。
そうすることで、人に物を与えることを知ることができます。
上記のプロセスを何度も経験させることで、他人に物を与えたり、人の物を取らない思いやりのある子に育っていきます。
外でできることが家ではできません
基本的に、子どもは家でできることを外でもできるようになります。
しかし、稀に外ではできることが家ではできない場合があります。
その多くは、家の中での保護者の対応に問題があります。
外では褒めてくれたり、優しくしてくれる人がいるけど、家では褒めてはくれない、注目もしてくれていない、というようなケースです。
保護者は、家のなかで子どもを褒めてあげることを意識してください。
叱るときに守るべき6つのルール
- 叱るルールを決めて保護者で共有をする
- ルール以外のことでは叱らない
- 行動の直後に行う
- 子どもの目線に合わせ、諭すように理由を説明し、行動内容を叱る
- 30-60秒以内に終える
- 褒めてあげる
みなさんいかがでしたでしょうか。
子どもの叱り方は非常に難しいですが、このルールを守ることで、子どもの成長を妨げる間違った叱り方は回避できます。
個別にご相談がありましたら、コメント欄に記載ください。
子供の対応に困り果てていて、こちらのサイトにたどり着きました。
第3回の講座は大変勉強になり、現在も何度も聞いています。
ところで、わが子は小学受験奮闘中の年中男児です。
ここ半年、「ここ違うよ」と間違った部分を指摘するたびに、ふてくされて、寝転がり、両足で周囲の物を蹴飛ばしプリントどころでなくなります。
間違った箇所に素直に対応をし、中断することなくプリントをしていくために、このような時どのような声かけをすればよいか全くわかりません。
教えてください。よろしくお願いいたします。
こんにちは!返信が遅れてしまい、申し訳ありません。
まず、子供が間違ってもプリントを続けやすい環境を作ります。具体的には下記のようなやり方です。
①毎回できたところをスモールステップで褒める。
・プリントをやりながら、できたところをこまめにほめていくと、子供のモチベーションが上がるため、間違えた問題にも取り組みやすくなります。
・具体的には、子供がプリントを行っている時に
「よく集中しているね、とてもよく頑張っているね。」「この問題あっているよ」「その調子で頑張って」などのように、子供の頑張り肯定的に認めてあげる方法です。
②「違うよ、間違ってる、」のように、否定形の言葉ではなく、
・「ここもう一度よく見てみて」
・「もう一回一緒にこの問題考え直してみよう」
・「もう一度この問題見てみて、何か気が付いたことない(明らかにミスがわかる場合のみ使用可能)」
という言葉がけが適切です。男の子は、基本プライドの考慮が大切になってくるため、否定形の言葉をかけると逆効果になるケースが多々あります。そのため、可能な限り、否定形の言葉は使わずに、ミスに気付かせ、一緒に直してあげてください。その時に、しっかりとミスを直せたということでたくさん褒めてあげると、子供は褒められることによって、その行為に意味があることをしり、次回以降も間違えを直す行為を繰り返しやすくなります。よくこの時期の子供に間違え直しの意義を説明して子供に実行してもらおうと試みる保護者の方も多いですが、年中の時期は話の意図を理解して判断する脳の部位(前頭前野)が未発達なので、上記のように対応をしても成果が出にくいケースが多いです(特に男の子は)。
③上記の①と②でも子供の行動が変わらない場合は、そもそも直し方がわからないから、駄々をこねる場合があります。その場合は、子供のインプットを増やしという意味で、お母さんがやり方を見せてあげて、教えることが大切になります。その場合は、話の最後に「しっかりと聞いてくれてありがとう」という言葉を一言付け加えると、子供は次回以降もお母さんの話をしっかりと聞いてくれやすくなります。
④達成表を作り。5回(5日間もしくは一週間)、やるべきことをやり遂げたら、子供が好きなキャラクターのシールを子供自身に張らせると効果的です。達成できたら、好きなお菓子を一個買ってあげるなど、小さなご褒美とお父さん・お母さんがしっかりとほめてあげることが効果的です。
このことが習慣になると、子供は途中で課題を投げ出しにくくなります。やがて達成感が視覚化できるため、お父さん、お母さんのためではなく、自分の達成感のために勉強ができるようになります。