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子どもに本を読み聞かせたいが、その方法がよくわからないという意見を多く頂戴します。
そこで今回は、本の読み聞かせの効果を最大限に発揮する方法を紹介します。
最も相談されることとは?

- 同じ本を読み聞かせるべき?
- 違う本を読み聞かせるべき?
最も多い相談は、同じ本を読み聞かせるべきかどうかということです。
まずは、語彙力の観点からお話します。
イギリスの大学の研究では、3歳児を対象に下記の実験が行われました。
- 同じ本を3回読んであげる
- 違う本を3冊読んであげる
その結果、同じ本を聞いた子どもは、違う本を聞いた子どもの約2倍の語彙力となることが明らかになりました。
語彙力を伸ばすという点では、同じ本を読み続ける方が効果的だと言えます。
どのように読み聞かせるの?

同じ本だと、途中で飽きてしまったり、語彙力に乏しくなると思われるかもしれません。
そこで、同じ本を読み聞かせる具体的な方法を紹介していきます。
1日の目標は30分

この時間はあくまでも目標値です。
朝昼夜に10分ずつなど、時間配分を設けても問題ありません。
何度も読み聞かせる
脳科学の研究では、同じ本を7回読み聞かせ、さらにその1ヶ月後に同じ本を読んであげることで、語彙力が定着すると証明されています。
読み聞かせのスケジュールは下記の通りです。
- 1ヶ月で読み聞かせる本を10-20冊決める
- 1冊10分として1日3冊を1週間読み聞かせる
- 翌月は異なる本を10-20冊読み聞かせる
- 1ヶ月期後に➁で読んだ本を再度読み聞かせる
それだと1ヶ月12冊ではないの?
という疑問を持たれるかと思いますが、子どもには興味のある本とそうではない本があります。
興味の出なかった本は、一定期間を置いて読んであげると興味を持つ場合もありますのでお試しください。
読み聞かせの割合は?

読み聞かせが終わったら、新しい本へと切り替えることをオススメします。
ただし、なかには同じ本を継続して読みたがる子もいます。
その場合、同じ本と新しい本の割合は、およそ6:4の割合が望ましいと考えられています。
図鑑も効果的です

図鑑に興味を持つ子どもは大勢います。

このような質問も多く寄せられます。
昆虫の図鑑を気に入っている子どもには、違う出版社の昆虫の図鑑を読み聞かせるというのが効果的です。
同じ昆虫でも異なる説明がされており、多角的な視点を養うことができます。
さらに、興味のある分野の図鑑をたくさん読むことで、熱中体験へと導くことも可能です。
子どもを熱中体験へと導く方法に関しては、以下の記事で詳細を記載しております。
どのくらいで効果が出るの?

約5ヶ月間継続すると、読書能力が2倍になります。
また、眠る前にうとうとしながら聞く場合でも、その効果はあると実証されています。
読み聞かせに関する質問

本の読み聞かせの最大の目的は、語彙力を増やすことです。
子どもが興味を持つものであるほど、語彙力は定着しやすくなります。

年齢で区切ったり、周りの子と比べる必要はありません。
語彙力が定着していない段階で次のステップに進むことは、子どもの成長を妨げることをご理解ください。
語彙力を定着させるポイント
- 1日30分の読み聞かせを目標とする
- 7回読み聞かせたあと1か月後に再度読み聞かせる
- 同じ本と新しい本の割合は6:4
これら3つのポイントを意識しながら試してみてください。
年齢とステップごとのまとめ記事は以下をご参照ください。